著書

公開件数: 31 件
No. タイトル 著者 担当範囲 出版社 出版日 ISBN URL 概要
1 在日朝鮮人と朝鮮学校―闘争の時間, 生の空間―
裵芝遠, 趙慶喜, 呉永鎬, 金太基, 李誠, 兪承昌, 韓東賢, 板垣竜太, 藤永壯, 田中宏

ソニン
2017/12/30
979-11-6068-125-3

朝鮮高級学校が高校無償化制度の適用対象から除外された過程とその論理について説明、分析したうえで、裁判闘争を中心に制度適用を求めて展開されている朝鮮学校側の取り組みについて整理した。筆者は、在日朝鮮人の民族教育に対する助成は、過去の植民地支配に対する責任を果たすという意味から、日本が国家として、また社会的責任のもとに、積極的に取り組まなければならない課題であることを指摘した。
2 在日コリアン運動と抵抗的アイデンティティー
金仁徳, 小野容照, 崔在聖, 鄭煕鐥, 金廣烈, 成周鉉, 外村大, 鄭惠瓊, 木村健二, 水野直樹, 董宣熺, 任永彦, 藤永壯, 松田利彦, 李信澈

ソニン
2016/07/15
978-8-9593-3990-7

第3部第6論文「大阪の民族教育運動の現在―大阪府・大阪市補助金問題を中心に―」を執筆。解放後、在日朝鮮人の民族教育において中心的な役割を果たしてきた朝鮮学校は、いまその存立を脅かされるような重大な危機を迎えている。日本政府は2010年度から実施しはじめた、いわゆる高校「無償化」制度から朝鮮学校だけを排除した。これに加え大阪府・大阪市も長年朝鮮学校に交付してきた補助金を、2011年から12年にかけて停止してしまった。本稿では、解放後の民族教育の受難とその再建の様子、また今日、大阪で補助金交付停止に至った経緯を明らかにしたうえで、朝鮮学校側が原告となって大阪府・大阪市を訴えた裁判の経過について報告した。
3 故郷の家族, 北の家族 在日済州人の生活史2
高正子(神戸大学), 伊地知紀子(大阪市立大学), 鄭雅英(立命館大学), 皇甫佳英, 高村竜平(秋田大学), 村上尚子(津田塾大学), 福本拓(三重大学), 高誠晩(京都大学大学院博士後期課程)

ソニン
2015/12/30
978-8-9593-3954-9

在日の済州島出身者に、解放直後の時期を中心とした生活体験を語っていただいたインタビュー調査の記録である。1910~30年代生まれの5名の方の証言を朝鮮語に翻訳し、「在日済州人の生活史を記録する会」の名義で出版した。
4 済州4・3事件真相調査報告書<日本語版>
執筆:済州4・3事件真相調査報告書作成企画団
翻訳:李昌益, 文京洙, 藤永壯, 金昌厚, 伊地知紀子, 呉光現, 勝村誠, 川瀬俊治, 高正子, 鄭雅英, 玄善允, 藤井幸之助, 高景順, 金宝香, 天野陽子, 呉恵淑, 鄭恩洙, 慎賢任

済州4・3平和財団
2014/12


2003年に刊行された「済州4・3事件真相究明及び犠牲者名誉回復委員会」の調査報告書の日本語翻訳版。
5 「慰安婦」問題を/から考える―軍事性暴力と日常世界―
長志珠絵, 大門正克, 宋連玉, 金貴玉, 吉田裕, 永原陽子, 永井和, 小野沢あかね, 松原宏之, 内田雅克, 貴堂嘉之, 横田冬彦, 藤永壯, 小川輝光, 宮城晴美, 吉見義明, 猪原透, 坂井博美

岩波書店
2014/12
978-4-00-061005-6

本稿ではまず「慰安婦」問題の解決を求める動きへの反発を梃子として、日本社会を蝕んでいった歴史修正主義の拡大・浸透過程を、読売新聞の報道内容の変遷を手がかりに検討した。また元「慰安婦」被害者とその支援者に対する攻撃の中で、戦後なりを潜めていた差別語が近年になって息を吹き返す危険な兆候が見受けられ、こうした過去の植民地主義のイデオロギーが今日的な意味を付与されながら再生産されている状況についても分析した。
6 在日コリアンの生活文化と変容
木村健二、朴美娥、玄善允、金廣烈、鄭煕ソン、松田利彦、董宣熺、李信澈、水野直樹、外村大、朱蕙貞、鄭惠キョン、藤永壯、成周鉉、金仁徳

ソニン
2014/10
978-89-5933-775-0

本稿では血縁と地縁で結びついた在日朝鮮人のネットワークが、その渡航過程や日本での生活において、具体的にどのような役割を果たしたのかを究明するため、ライフヒストリーの手法に依拠し、済州島のある村の住民たちの、解放直後から1970年代ごろまでの生活史を復元しようとした。その結果、とくに解放後の済州島側のプッシュ要因としては、まず済州4・3事件があり、また多くは「密航」という形態で渡日していたことを指摘した。
7 在日コリアン・ディアスポラの形成―移住と定住を中心に―
鄭煕ソン、成周鉉、李信澈、金廣烈、鄭惠キョン、木村健二、外村大、藤永壯、水野直樹、董宣熺、金仁徳、松田利彦

ソニン
2013/06
978-89-5933-626-5

本稿では、統計データをもとに植民地期の在阪朝鮮人の人口構成動態を分析した。その結果、(1)戦時期には大阪など日本の大都市圏からも朝鮮人男性の労働動員が行われた、(2)就業人口の割合が長期間低下した理由としては家族的滞在傾向の進展を想定すべきである、(3)在阪朝鮮人の職業構成は工場労働者を中心とする特徴を確立していった、(4)大阪が全国最多の朝鮮人居住地域になった要因として済州島出身者の増加を指摘できる、などの結論を得た。
8 地域社会から見る帝国と植民地―朝鮮・台湾・満洲―
松田利彦、陳姃媛、庵逧由香、福井譲、宮崎聖子、永島広紀、青野正明、水野直樹、陳宛妤、李鐘旼、長沢一恵、春山明哲、野口真広、広瀬貞三、大浜郁子、金貞蘭、李炯植、胎中千鶴、田中隆一、藤永壯、崔眞善、樋口雄一

思文閣出版
2013/03


戦時体制下の朝鮮において、戦場への女性動員の「流言」は、「慰安婦」募集の開始からほどない1938年の春に慶尚北道で発生し、他地方に拡散していった。そこには、娘をもつ親たちを震撼させるような、性的虐待の内容が含まれていた。このような「流言」の発生、拡散は、それがある程度、正確に事実を反映していたからであり、より根本的には、朝鮮民衆の中に日本の植民地統治権力に対する不信感が根強く存在し、権力機関を総動員した皇民化政策の展開にもかかわらず、ついにそれが払拭されえなかったことを意味している。
9 済州と沖縄―東アジア地域間の移動と交流―
伊藤亜人、全京秀、金富燦、李昌益、原尻英樹、庾喆仁、伊地知紀子、藤永壯、鄭雅英、李暻遠、尹龍澤、安美貞、金昌民、姜京希、許南春、池田榮史、後藤雅彦、黄智慧、津波高志、趙誠倫、神谷智昭、鄭光中

チェジュエソリ(済州の声)
2013/02


朝鮮人の日本への「密航」の状況と、それに対する日本政府の対応策を全般的にたどったうえで、インタビュー調査結果から読み取れる済州島民の「密航」の様子や、渡日後の生活状況などを整理して紹介した。(津波高志編『東アジアの間地方交流の過去と現在――済州と沖縄・奄美を中心にして――』彩流社、2012年、所収論文のハングル訳)
10 ハルモニの希望こそ平和への道―「戦争と女性の人権博物館」オープンを記念して―
尹美香、藤永壯

日本軍「慰安婦」問題関西ネットワーク
2012/09


講演録収載したパンフレット。朝鮮学校に対する大阪府・大阪市の補助金停止問題の経過を紹介したうえで、その問題点を指摘し、とくに差別と同化の発想にもとづく民族教育排除政策の源流が、植民地時代に遡れることを指摘した。
11 東アジアの間地方交流の過去と現在―済州と沖縄・奄美を中心にして―(琉球大学人の移動と21世紀のグローバル社会V)
伊藤亜人、全京秀、金富燦、李昌益、原尻英樹、庾喆仁、伊地知紀子、藤永壯、鄭雅英、李暻遠、尹龍澤、安美貞、金昌民、姜京希、許南春、池田榮史、後藤雅彦、黄智慧、津波高志、趙誠倫、神谷智昭、鄭光中

彩流社
2012/03


朝鮮人の日本への「密航」の状況と、それに対する日本政府の対応策を全般的にたどったうえで、インタビュー調査結果から読み取れる済州島民の「密航」の様子や、渡日後の生活状況などを整理して紹介した。
12 安住の地を求めて 在日済州人の生活史Ⅰ
高正子(神戸大学), 伊地知紀子(大阪市立大学), 鄭雅英(立命館大学), 皇甫佳英, 高村竜平(秋田大学), 村上尚子(津田塾大学), 福本拓(三重大学), 高誠晩(京都大学大学院博士後期課程)

ソニン
2012/01
978-89-5933-504-6

在日の済州島出身者に、解放直後の時期を中心とした生活体験を語っていただいたインタビュー調査の記録である。1910~30年代生まれの5名の方の証言を朝鮮語に翻訳し、「在日済州人の生活史を記録する会」の名義で出版した。
13 済州女性史II―日帝強占期―
文ヘギョン, 李チャンギ, 韓サミン, 姜萬生, 梁チョンヨル, 金昌厚, 金東栓, 張ヘリン, 金恩希, 許榮善, 李ソンフン, 伊地知紀子, 陳クァンフン, 藤永壯, 玄ヘギョン, 梁ヨンジャ, 趙誠倫, 文スンドク, 権クィスク, 玄チンスク, 趙ミヨン, 姜キョンヒ, 姜セヒョン

済州発展研究院
2011/06
978896010188394

紡績工は済州島出身女性の日本における最も代表的な職業であり、その多くは大阪府の南部地方で就業していた。当時の済州島出身女工の労働・生活環境は過酷なものであり、階級意識に目覚めた女工たちが、労働条件の改善を求めて争議を起こす場合もあった。済州島出身女性の血のにじむような労働は、大阪の、そして日本の産業構造を支える底辺の一翼を担っていたのである。
14 「韓国併合」100年と日本の歴史学―「植民地責任」論の視座から―(シリーズ歴史学の現在13)
永原陽子, 荒井信一, 山田昭次, 藤永壯, 中塚明, 趙景達, 小川原宏幸, 板垣竜太, 南塚信吾, 金富子, 樋口雄一, 宋連玉

青木書店
2011/05
9784250211065

本稿では、韓国において「親日」行為真相究明の取り組みが提起され、推進されるに至った歴史的事情を概観したのち、具体的な作業の進行過程やその成果を『親日人名辞典』や政府報告書での記載内容などを通じて紹介した。そのうえで「親日」清算をめぐって、韓国や日本のマスコミなどで繰り広げられた議論を取り上げ、その意味を検証した。
15 台湾地域公娼制度および「慰安所」の実態と朝鮮人「慰安婦」に関する研究―『台湾日日新報』記事資料集(1931~1944)―
(単著)

日帝強占下強制動員被害真相糾明委員会
2008/10


本書は韓国・日帝強占下強制動員被害真相糾明委員会から委託研究の成果であり、『台湾日日新報』の紙面から戦時体制期における台湾での接客業の様相と、これに対する台湾総督府側の政策の内容を伝える記事をまとめたものである。
16 歴史認識をめぐる自画像、外部の視線
藤永壯, 朱徳蘭, 王元周, クラウディア・シュナイダー, 安秉佑, 金チャンソク, 韓ミョンギ, 王賢鍾, 辛珠柏, 尹フィタク, 金スヨン, 権ヒョクテ, 李キョンジュ, 沈クァンテク, 朴チョンヒョン

ソニン
2008/06
9788959331307

韓国「アジアの平和と歴史研究所」の編集による2005年の日本の歴史教科書問題に関する論文集である。私は第一論文「日本社会と「つくる会」教科書をめぐる論議」を執筆し、日本国内でのこの問題に関する議論を整理したうえで、その特徴を指摘した。
17 日韓 新たな始まりのための20章
田中宏, 板垣竜太, 中西新太郎, 小川原宏幸, 松本武祝, 三ツ井崇, 水野直樹, 外村大, 河かおる, 朴正明, 小林知子, 師岡康子, 吉澤文寿, 太田修, 仲尾宏, 藤永壯, 玄武岩, 岩崎稔

岩波書店
2007/01
9784000242448

近年、インターネットを中心に排外主義的ナショリズムが拡がっており、中でも一連の〈嫌韓流〉現象の根は深い。本書は、日韓関係をめぐるそれらの主張を多角的・批判的に分析するとともに、開かれた関係をつくるための考え方と歴史の基礎知識を提供するために出版された。藤永は第18章「韓国の「過去清算」はどうなっているか」を執筆し、いわゆる「親日派」問題を中心に、韓国で進む過去清算事業の歴史的意義を論じた。
18 『マンガ嫌韓流』のここがデタラメ
姜誠, 太田修, 朴一, 鄭夏美, 鄭雅英, 呉文淑, 綛谷智雄, 藤永壯, 半月城, 高吉美

コモンズ
2006/05
9784861870231

『マンガ嫌韓流』に描かれた誇張、歪曲、捏造を明らかにする反論本。各章の問題点を具体的に指摘している。藤永は第8話「「植民地は絶対悪」という真理」を執筆し、日本の朝鮮植民地支配に関わる叙述の誤り、認識の不当性を指摘した。
19 岩波講座アジア・太平洋戦争4 帝国の戦争経験
杉原達, 近藤正己, 早瀬晋三, 駒込武, 内海愛子, 安井三吉, 飛田雄一, 永井均, 成田龍一, 小林知子, 森宣雄, 傅琪貽, 藤永壯, 丸川哲史, 高媛, 市場淳子

岩波書店
2006/02
9784000105064

政治、植民地、帝国、戦場、動員などテーマ別の巻編成でアジア・太平洋戦争をさまざまな切り口から考察し、その全体像に迫ろうとする講座。第4巻は、帝国の戦争経験を具体的な史料や論点に即し明らかにしている。藤永は第IV部第2章「済州四・三事件の歴史的位相」の執筆を担当。東アジア現代史上、最大の悲劇の一つである済州4・3事件の今日的意味を、歴史的な脈絡のなかで読み解くために、4・3事件と日本近現代史との関係、4・3事件真相糾明運動の歴史的意義について考察した。
20 「日本帝国」の支配地域における公娼制度と接客業の実態分析(科学研究費補助金研究成果報告書)
(単著)

大阪産業大学人間環境学部
2005/05


2002-04年度科学研究費補助金・基盤研究(C)(2)研究成果報告書(課題番号14510372)。目次は次の通り。
序論/第1章 植民地台湾における公娼制度の導入とその変遷―法令の分析を通じた基礎的考察―/第2章 植民地朝鮮における公娼制度の確立過程―1910年代のソウルを中心に―/結論/付録1 台湾の公娼制度法令/付録2 内地の公娼制度法令
21 戦争・暴力と女性3 植民地と戦争責任
早川紀代, 藤永壯, 今中保子, 樋口雄一, 游鑑明, 劉晶輝, 東栄蔵, 宮城晴美, 北河賢三, 関千枝子, 山田朗, 須永有香里

吉川弘文館
2005/02
9784642062732

原始から現代までの歴史を通して、女性たちの戦争・暴力への関わり方と時代による変化を明らかにしようとするシリーズ。第3巻では15年戦争期の植民地の女性たちの意識や生活実態、被爆女性・戦争未亡人・沖縄女性の戦後の姿を描いた。藤永は第1章「植民地公娼制度と日本軍「慰安婦」制度」の執筆を担当。「慰安婦」という呼称が、植民地公娼制度の中でしばしば見られた欺瞞的な用語の「言い換え」と同様な性格をもっていること、日露戦争を画期として、東アジア社会に空間的な広がりをもって成立した帝国日本の性管理システムが、第1次世界大戦を契機に朝鮮人接客業者の帝国内移動という状況を生み出し、ネットワーク化されたことを明らかにした。
22 東アジアの冷戦と国家テロリズム―米日中心の地域秩序の廃絶をめざして―
徐勝, 杉原達, 林哲, 朴元淳, 纐纈厚, 姜禎求, 林書揚, 陳明忠, 王暁波, ワタン・タンガ, 金栄訓, 藤永壯, 金得中, 金鶏有, 金淳泰, 李哲鎬, 新崎盛暉, 国場幸太郎, 猪八戒, 町田忠昭, 脇田憲一, 平井和子, 馮守娥, 石田米子, 鄭柚鎮, 高里鈴代, 金貴玉, 浦崎成子

御茶の水書房
2004/12
9784275003584

冷戦期から現在に至るまでの東アジアでの民衆弾圧の歴史に光をあて、国家テロリズムの全体像に迫ろうとした全6回の国際シンポジウムでの発表論文集。韓国・済州島での第2回大会に向けて発行した資料集で藤永が執筆した序文が「済州島4・3事件と私たち」として収載されている。済州島4・3事件の概要と、真相糾明運動の歴史を紹介したうえで、そして日本近現代史にとっての4・3事件の意味を考察した。
23 日本と朝鮮の関係史―古代から現代まで―
上田正昭, 井上満郎, 田中俊明, 仲尾宏, 金巴望, 藤永壯, 水野直樹, 江原護, 末本雛子

アジェンダ・プロジェクト
2004/10
9784434048326

「植民地公娼制度と朝鮮人女性」を執筆。2003年7月19日、日朝友好促進京都婦人会議発足30周年記念講演会の講演録である。
24 朝鮮・台湾における植民地支配の制度・機構・政策に関する総合的研究(科学研究費補助金研究成果報告書)
水野直樹, 松田吉郎, 近藤正己, 松田利彦, 藤永壯, 呉宏明, 駒込武, 青野正明, 高木博志, 河合和男, 堀和生

京都大学人文科学研究所
2004/05


2001-03年度科学研究費補助金・基盤研究(B)(1)研究成果報告書(課題番号13410098、研究代表者・水野直樹京都大学教授)。「植民地公娼制度と日本軍「慰安婦」制度」を執筆。内容は『戦争・暴力と女性3 植民地と戦争責任』収載論文に同じ。
25 文化環境学のススメ(共編著)
桂川光正, 河井徳治, 坂本玲, 倉橋幸彦, 木村英二, 大槻伸吾, 藤永壯, 八木延桂, 神崎ゆかり

三修社
2004/03
9784384040265

本学文化環境学科教員の分担執筆による文化環境学の入門書。「文化環境学」とはどのような学問なのかを、さまざまな角度から解説するとともに、具体的な教育実践の成果も掲載している。藤永は編集を担当するとともに、授業「ゼミナールII」の実践報告を「文化環境学の研究方法とゼミナール」として執筆、掲載した。
26 歴史教科書の可能性―「つくる会」史観を超えて―
原田敬一, 水野直樹, 小笠原好彦, 高橋良裕, 高橋昌明, 若松正志, 小林啓治, 藤永壯, 石川禎浩, 白石玲子, 駒込武

青木書店
2002/02
9784250201486

本書は2001年7月、京都で開催された「教科書を検証する歴史研究者シンポジウム」での報告を中心に、話題になった「新しい歴史教科書をつくる会」執筆教科書をはじめ、中学校歴史教科書の記述をどう考えるべきなのか、歴史研究者の立場から検討した論文集である。藤永は、第6章「朝鮮近現代史」の部分の執筆を担当し、「つくる会」教科書の問題点を具体的に検討、指摘したうえで、よりよい歴史教育を実践するための市民と研究者の連携の必要性などを指摘した。
27 日本の植民地支配―肯定・賛美論を検証する―(共編著)
水野直樹, 藤永壯, 駒込武, 和田春樹, 板垣竜太, 河合和男, 橋谷弘, 近藤正己, 田中宏

岩波書店
2001/11
9784000092524

日本の植民地支配の歴史をめぐっては、近年さまざまな議論がなされているが、本書はとくに朝鮮・台湾への植民地支配を肯定・賛美する主張を検証し、今日の研究水準にもとづいて歴史研究者の見解を示したブックレットである。従来の研究では触れられていない点、充分に整理されていない点にも配慮し、肯定・賛美論の問題点を平易に解説している。藤永は「朝鮮の伝統社会は停滞していたのか?」など5項目の執筆を担当した。
28 「慰安婦」・戦時性暴力の実態 I 日本・台湾・朝鮮編(日本軍性奴隷制を裁く 2000年女性国際戦犯法廷の記録 第3巻)
金富子, 宋連玉, 吉見義明, 西野瑠美子, 浦崎成子, 駒込武, 中村ふじゑ, 柴洋子, 藤永壯, 金栄, 「従軍慰安婦」・太平洋戦争被害者補償対策委員会, 李相和

緑風出版
2000/11
9784846100179

本書は、2000年12月の「女性国際戦犯法廷」開催に向けて、主催者のVAWW-NET Japanが、ジェンダーの視点から戦争責任を問い直すために企画した論集の第3巻である。執筆担当は、第7章「朝鮮植民地支配と『慰安婦』制度の成立過程」で、日本の公娼制度導入に端を発した朝鮮人の風俗営業が、朝鮮だけでなく、日本帝国支配下の東アジア社会に拡散していった歴史的経緯を明らかにした。
29 日本統治下の朝鮮における風俗営業と女性売買システムの展開過程に関する研究(科学研究費補助金研究成果報告書)
(単著)

大阪産業大学教養部
2000/09


1997-99年度科学研究費補助金・基盤研究(C)研究成果報告書(課題番号09610349)。目次は次の通り。
序章/第1章 日露戦争期・日本軍による「買売春」管理の開始/第2章 「満洲」における日本公娼制度の確立過程/第3章 「満洲」の朝鮮人風俗営業/終章 朝鮮人「慰安婦」の出現/付録 「満洲」で日本が制定した主な風俗営業取締法令
30 いま歴史教育を考える―自由主義史観を批判する―
上杉聰, 高龍秀・金井英樹・本田芳孝・金慶子・李哲豪, 藤永壯

全国在日朝鮮人教育研究協議会
1997/08


近年繰り広げられている歴史教育論争の内容を検証し、国家主義的な主張を批判する立場で企画された、講演・パネルディスカッションの記録である。拙稿では、論争の火付け役となった「自由主義史観」の論点を整理し、朝鮮近代史研究者の立場から、これを批判的に検討するとともに、こうした議論が登場するに至った背景についても考察した。第3部「『自由主義史観』を考える―朝鮮近代史の視点から―」を担当。
31 韓国の民衆歌謡
藤永壯, 金昌南, イ・ゴニョン, 京都大学朝鮮語自主講座

ウリ文化研究所
1988/09


韓国民主化運動のなかで歌われてきた民衆歌謡の歴史を概観し、その作品を紹介するとともに、民衆文化・民族文化の創造という観点から、民衆歌謡を制作、普及させる運動の理論と展開過程を明らかにした。藤永は総論にあたる「韓国のうた運動について」を執筆した。